第3章 下着
一人居候が増えるくらい大したことないと思っていたけど、朝からとっても大忙し。まず朝食を二人分作らないといけない。
お金持ちの五条先生のことだからトーストにキャビアなんか乗っけて食べてたらどうしようって思ったけど、冷凍チャーハンでも口に合わないことはなかったみたいだから、ひとまず私の食生活に合わせてもらうことにする。
小さなキッチンに立って、髪を後ろで束ね、リモコンでテレビの電源を入れる。ちょうどトップニュースの時間で世界情勢が伝えられていた。
獄門疆の謎に関連するようなニュースはないかと耳を傾けてみるけど、宇宙に何か変化が起きて時空が歪んだとか、隕石が落ちて地球に天変地異が起きたとか、そんな異変は起きていない。
いつもと変わらない日本の朝だ。