第9章 さよなら五条先生
「そうそうジョー。お店の名刺も持ってきたよ。店の女の子にジョーのこと話したらみんな会いたいって! 個室もあってゆっくり話出来るからよかったら来ない?」
思わず私は2人の間に割って入った。
「スミレさんごめんなさい。ジョーは下戸だからお酒は飲まないの」
「あら……ならソフトドリンクでもいいわよ」
「お金もないから」
「イケメンに免じて半額でサービスするけど」
「そんな時間は彼には――」
「なんでさっきから神坂ちゃんが答えてんの」
「……」
そこで180度、話が転換するような切り返しが本人から入った。
「んじゃ今度時間がある時にお邪魔しますよ。前の話の続きも気になるしね」
「おっけ。またLINEに連絡いれて」
ちゃおって投げキッスしてスミレさんがドアの外に向かった。
胸の奥が沸々、うずうずしてくる。