第8章 五条悟のひとりごと
傑がまだ高専にいた時、僕は無下限の実験に硝子と傑を呼んだ。
その時僕は、傑がいつもと違う顔色と体調の悪さを見せていたことに気がつかなかった。
六眼が知らせるサーモグラフィーのような傑の情報はいつもと変わらない傑だったからね。
体型が少し痩せていることは物体の形として読み取れたから、ソーメン食い過ぎた? なんて聞いてはみたけど。
だけど肝心なことを見落としていた。
あいつの魂の形を見てなかった。
目を疲れさせないためにかけていたサングラスも邪魔して、傑の細かな表情を読み取ることが出来なかったんだ。
だから新宿で再会した時にはサングラスを外した。けど、もう後の祭りだった……。