第2章 クローゼット
「さすがにそれはまずいですよ」
「僕のことはさ、等身大フィギュアとでも思ったら? フィギュアと寝ると思えばいいんじゃない?」
「え、五条悟の等身大フィギュアぁあ! やっっっば!」
いかんいかん、オタク丸出しだ。五条先生がクスクス笑ってる。結局、私達は同じベッドに寝る事になった。
"ビリッ、ビリビリ"
ガムテープを千切って、境目になるラインをシーツの上に貼り付ける。
「ここから入らないでくださいね」
「そんな事しなくても何もしないよ」
「だけど、ほら、獄門疆の中にいたってことは、それなりに男の欲が溜まって」
「何言ってんの」
「何でもないです」
「おやすみ」
五条先生は電気を消してさっさと睡眠に入った。
そして翌朝目覚めると、私は温かい腕の中にいて……。