• テキストサイズ

【呪術廻戦】獄門疆から君のもとへ〜五条悟〜

第7章 急接近


✳︎

 五条先生……。

 春になって脱衣場の寒さは幾分ましになりました。

 あれからナメクジは一度もお風呂場に現れていません。

「もう入ってくんなよーって僕が声をかけておいたからだいじょーぶ」って先生が言った言葉通り。

 しばらくはこのおまじないが効くかな?





 湯船に浸かっているとふと思うんです。あの時先生が私に言った、特別な子っていったいどう言う意味だったのかなって。

 最後まで分からないままお別れしちゃったけど、聞いとけばよかったかな。



 ううん、聞かない方がよかったよね。これでよかった。





 先生……。


 もしもう一度、お風呂場でナメクジに出くわしたら、私、引っ越そうかなと思ってる。怖くてもう一人じゃ住めないよ。
 
 でも引越しちゃったら、五条先生とは本当にさよならだね。もう会えないよね。

 ここにずっと住んでたら、またクローゼットから現れたりしない?

 久しぶりーなんて言って手を挙げて。



 馬鹿だよね。そんな事起きるわけないのにね。

 あなたと私の未来が交わる事がないことは、最初から分かっていたのにどうかしてるよね。

 いい加減、二次元 (あなた)とサヨナラしなきゃ……。


 
  
 それともう一つ。今になってわかった事があるんだ。先生があの夜話してくれた"置いていかれる寂しさ"のこと。


 一人は寂しいよ……。




 
/ 681ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp