第5章 ★ベッドの上のお手伝い
「そういや僕の名前呼んでたね。うわ言で」
「えっ、なんか言ってました?」
「いや特に。五条先生ってそれしか聞こえなかったけど、あんまり何度も言うからさ、起きてんのかと思ったよ」
あははー。笑顔を繕い無言で返す。それはきっと、気持ちいい! って先生の名前を呼んで、思いっきりよがってた時かもしんない。
「ふふ、僕といいことする夢でも見た?」
「な、んで? んなわけない。ありえない。あっちゃいけない、とんでもない。まさかまさか」
「……わかりやすいね」
「だから見てないってば! そんなやらしい夢。……あ」
さっと口に手を当てる。なに自白してんだ! 必死に言えば言うほど、ドツボにはまって行き、どうやら完全に墓穴を掘ってしまったようだ。五条先生は肩を揺らして笑ってる。
「どんな夢を見たのかは、聞かないでおいてあげる」
「うん、そうして」
「僕は夢の中でもグッドルッキングガイだった?」
「どうかな。何度もダメって言ってるのに、その、えっと……」
「ひどい男だねぇ、夢とはいえ悲しくなるよ」
「そこまでひどかったわけでは……私も、その、楽しんでたっていうか」
こんな事まで話さなくていいのに、馬鹿正直に話してしまってる。五条先生が「ならいいけど」って再びクスクス笑う。