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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第87章 #87 私は生きる




「おいイェレナ」

イェレナは足を止めたがリヴァイの方を向かない。


「後ろを振り向くな。ちゃんと前見て歩けよ」


その言葉に目を見開いたイェレナ、再び目頭が熱くなったが拳を強く握り小さくはい、と答え足を前に出した。
何十メートル歩いただろう、途中でリリアが『また来てね』と言ったのは聞こえた。

もう流石に家に入ったと思い振り向くと、リリアとリヴァイはまだイェレナの姿を見送っていた。
おそらく自分が見えなくなるまで見ているつもりなのだろう。
するとリリアが大きく手を振り、隣でリヴァイも片手を上げていた。

イェレナは唇を噛み締め再び前へ歩き出した。
もう我慢ができない、瞳からは熱い涙がボロボロ流れた。




決めた…決めた……
私は生きる


生きたい理由が今出来た


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