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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第84章 #84 果たされた命令



「うあぁ!!」

急にミカサが頭を抱えて俯いた。
慌ててリリアがミカサを支える。

「ミカサ?!大丈夫?!頭が痛いの?!」
「しっかりしろ!!もうエレンを殺せるのは俺達だけだ!!」
「ミカサ!!!」

すると一瞬ミカサが黙り、そして服の中からマフラーを取り出した。
今まで着けていなかったエレンから貰ったというマフラー、それを首に巻き前方にいるエレンを見つめた。


「エレンは口の中にいる」
「え?」

リリアがミカサを見上げた。
どうやらミカサはエレンの居場所が分かっているようだ。
うなじではない、口の中。


「私がやる。みんな協力して」


リリアとリヴァイは強い眼差しでミカサを見た。
ここで終わらせる、全力でミカサのサポートをする。

「了解だ、ミカサ」

リリアがリヴァイを見ると、リヴァイは軽く頭を振った。
自分の補助はしなくていい、二人でミカサをエレンの元へ届ける、そうリリアは読み取り頷いた。

そして互いに一本ずつ雷槍を持つと、ファルコから飛び降りエレンの口元に向かって雷槍を飛ばした。
雷槍は巨人の歯に当たり、ミカサが入れるくらいに破壊出来た。
その隙を見てミカサがエレンの口の中へと入り、エレンの本体を確認する。


そして


「行ってらっしゃい……エレン」



ついにミカサがエレンの首をはねた



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