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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第80章 #80 エレンの居場所



「大丈夫、まだ産むまでに時間はあるから。とにかくこの戦いが終わってからリヴァイと相談する。それまではリヴァイには言わないで」
「あぁ……でも、でもね?リリア!」
「ん?」
「まだ分からないんだよ、エレンを止めたら巨人の力がどうなるのか、あとジークを殺せば……もしかしたら…だからやはり地鳴らしを止めるまでは正確な答えは出せない」

リリアは頷いた。

「私も何かいい方法がないか出産までには考えておくから。でも……もし見つからなかったら…」
「大丈夫だって。ハンジ、ありがとう!」
「巨人化しても生け捕りにしてずーっと私が面倒見るから!!」
「あはは!!リヴァイと同じ事言ってる!」

リヴァイも巨大樹の森でまったく同じ事を言っていた。
しかしこの2人だったら本当にやりそうだ。

リリアは微笑むとハンジに抱き付いた。

「本当に……私の事いつも考えてくれてありがと」
「…うん」

ギュッとハンジが抱き返す。

「ハンジ、大好き」
「あはは!恥ずかしいな。私もリリアが大好きだよ。ここまで…こんな私に付いてきてくれてありがとう…」
「ん?これからもついて行くよ?ずっと一緒だよ?」
「そうだね!!」

ハンジはリリアの頬を手の平で挟むとグリグリと回した。

「むあー!!」
「リリアー!!本当に可愛いなぁ!!リヴァイから奪いたい!!」
「怒られちゃうよー!!」

2人の楽しそうな笑い声が暫く部屋の中に響き渡っていた。



暫く船室で話しているとバタバタという走る音が扉の前で止まり、誰かがハンジを呼んだ。

「ハンジさん!」
「オニャンコポン?」

ハンジは立ち上がるとドアを開けた。

「もう少しで整備が終わります!」
「そうか!よくやってくれた!!リリア、みんなを呼んできて、我々も準備をしよう」
「うん!!」


後少しで飛行船の準備が整う。
これでようやくエレンを追いかける事が出来る。
早く、早く止めなければ。


世界が踏み潰されてしまう前に。


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