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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第54章 #54 楽しき時間



「皆さん、マーレ大陸へようこそ。アズマビト様のお屋敷までご案内致します」


オニャンコポンに案内されアズマビト家に向かっていた一行だが、そこに辿り着くまでの道のりはリリア達には驚きしかなかった。
たくさんの人、見た事のない食べ物を売っているたくさんの露店、道を走る鉄の塊。


「あぁ!?あの馬!!馬か?!あれ!?」
「牛…?じゃないですか?」

「車だよ!聞いたろ来る前に!!オーイ車!!」

コニーとサシャが車を見て興奮している。
ハンジまでもが車に向かって手を振ってしまっていた。
周りからの視線がこちらに集まってしまっている。
あまり注目さるわけにはいかないのだが、見た事のない物ばかりでついついはしゃいでしまう。

「マズイよ、見られてる」
「あぁ、絶対田舎者だと思われた」
「え?」
「他人のフリしようぜ」

ジャンは恥ずかしげに視線をそらし、アルミンと共に少しだけ距離を開けて先を歩いた。
それを見ていたリヴァイは隣にいたオニャンコポンに話しかける。

「奴らを止めねぇと鉄の塊にニンジンを食わせようとするぞ」
「ハハ、そんなまさか………ニンジン買ってる!!」

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