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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第52章 #52 約束



部屋に戻ろうとしたがリリアが途中で足を止める。
どうしたのかと振り返ると、リリアは団長室を指差していた。


「ハンジにこの服見せてくる!」
「は?別にいいだろ」
「だって急なお休み貰って迷惑かけたし、今日の報告…」
「すんな!しなくていい!後が面倒くさい!!」
「やだ!!見せるの!!」

ダッと走り出したリリアにリヴァイは手を伸ばしたが間に合わなかった。
嫌そうに顔をしかめ脱力する。
そしてそのすぐ直後に団長室からのハンジの叫び声が兵舎に響いた。


「だあぁぁぁぁあ!!!綺麗だよぉぉ!!リリア!!!そして皆聞けぇぇ!!リリアとリヴァイが婚約したぁぁぁ!!」

ビクッとリヴァイの体が跳ねる。
その声に各兵士の部屋から皆が顔を出した。一体何事かと。

「あんのバカメガネ!!!」

団長室からハンジがリリアを連れ出し、廊下で叫ぶ。

「今宵は宴だぁぁぁ!!!」
「やめろ!!!メガネ!!!だから嫌だったんだクソが!!」



その日の夜は賑やかだった。
遅い時間にも関わらず兵舎にいた調査兵がリリアとリヴァイを祝った。
ほんの数時間だったがリリアにとって、とても幸せな時間だった。

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