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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第52章 #52 約束



目を開けるとすでにリヴァイは机に向かって何やら書類を書いていた。
リリアはゴシゴシと目を擦りながら起き上がり、リヴァイに声を掛ける。


「リヴァイ、おはよう」
「起きたか。体は平気か?」
「うん。早いね」
「お前今日調整日だろ?ハンジに俺も休み貰うからどっか行くか?」
「え?」

目を見開いて今の言葉を確かめる。
二人は兵士長という立場上、二人同時に休みが取れない。
今までも何とか大きな予定がない日を狙い休みを貰って出掛けたりはしたが、あまり出来ることではなかった。

「取れる?」
「今は昔と違って壁外調査がねぇからな。ゆとりはある。ハンジが許可さえくれれば大丈夫だろ」
「うん!オッケー出たら行く!!お出掛けしたい!」

昨日までの落ち込みが嘘の様に喜んでいる。
リヴァイは立ち上がりハンジの所へ行く、と部屋を出た。
こうしてはいられないとリリアは急ぎ着替え、顔を洗い、髪を整えリヴァイが戻ってくるのを待った。


(どこ行こうかな!美味しい物食べたいし、服も見たいな!!あ、でもリヴァイはつまらないかな?)


考えるだけでワクワクした。
それくらいリヴァイと出掛けるのは珍しい事なのだ。
鏡を見て服装の乱れがないかチェックをし、ニコッと笑う。


(行けたら良いなぁ)


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