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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第47章 #47 先遣隊を捕らえろ



朝日が窓から降り注ぎ、日差しが顔に当たり朝が来たのだと分かった。
リヴァイがゆっくり目を開けると、視界にリリアの寝顔が入ってきた。
昨晩、二人は初めて体を重ねた。リヴァイにとっては長年片思いをしていた相手で、顔には出さないがかなり嬉しい事だった。
まだ寝かせてあげたいが、もう起きなければならない。
リヴァイは優しくリリアの頭を撫でた。

「リリア、起きろ」
「ん……」
「もう起きねぇと、朝だ。体は大丈夫か?」
「うん……でも怠い」

目を擦りながら起き上がるリリアの頭を軽く抱き、リヴァイが額に口付けた。

「お前今日これから訓練か?」
「うん、雷槍の…」
「今日は休め、俺からハンジに言っておく」
「大丈夫、もう少ししたら良くなるから。リヴァイは?海行く日?」
「あぁ」

リヴァイはベッドの端に座るとシャツを手に取り着始めた。
その着替えをジッとリリアが見つめる。

「リヴァイって着痩せするタイプだね」
「着痩せ?」
「服着てると細く見えるけど脱ぐと筋肉凄い!背筋とか腹筋とか、腕も!そりゃああんなに強いもんね。筋肉が違う。カッコイイ!」
「…やめろ」

頬を少し赤くしながらリヴァイは着替えを続けた。
リリアも着替えを始めようと布団から出ようとしたその時だった。
部屋のドアをノックする音が聞こえ、リリアは慌てて布団を体に巻いた。
シッと人差し指を立て、リヴァイが答える。

「誰だ」
「リヴァイ兵長、ハンジ団長からです。海岸にて船の姿を確認したそうです。至急来てほしいと。あとこの事をリリア兵長にもお伝えください」
「分かった、すぐに行く」

リリアは眉をひそめた。
船の姿を見たという事はついにマーレからこのパラディ島に敵が来たという事だ。

「休めなくなったな。行けるか?」
「平気!」

服を掴み急ぎ着替えるリリア、しかし片腕のリリアは焦れば焦る程着替えが進まない。

「うぇぇええん!!リヴァイ!!」
「焦るな、俺が着せる」


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