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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第43章 #43 兵士長二人の恋愛事情



「リリア兵長ー!!これはどこに置くんですか?」
「あ、こっちこっち!」

その日はざわついていた。
1週間後、ついに調査兵団はウォール・マリア外の壁外調査へ出発することとなり、その準備に追われていた。

「リリア兵長、この資料の説明なんですが」
「あー、これはね…」

色々な兵士から声を掛けられているリリアの姿を少し離れた場所から見ていたリヴァイは、面白くなさそうな顔をしていた。
そんな彼の肩をハンジが叩く。

「やほー!無愛想がさらに無愛想な顔してるね!」
「あぁ?」
「こわっ!!顔こわっ!!」

チッと舌を打つリヴァイ、ハンジもリリアの方を見た。

「最近はリリア愛想良くなったから話しかけやすいんだよ。今まではエルヴィンの為に舐められないよう、いつも怖い顔してたからね。しかもリリアは美人さんだからー?そりゃあ男共は声かけたいよねー?」

わざとらしくハンジがリヴァイに話すと、ますますリヴァイの眉間の皺が深くなる。

「クソが……リリアは俺のだ」
「やだー!リヴァイ!!俺の発言!!うはっ!!」
「うるせぇな!」

リヴァイはハンジから離れるとリリアの方へ向かっていった。
近付いてきたリヴァイに気付いたリリアが笑顔でリヴァイの元に走り寄る。
そんな二人をハンジが微笑みながら見守った。


「アレだなー。リヴァイは今まで我慢してたモノが爆発してるんだな」


ずっと長い間、自分のリリアへの感情を我慢していたリヴァイ、それを彼女に伝える事が出来、今はリリアへの想いが溢れているのだろう。
リリアが好きで好きでたまらない。

「ふふふ、恋愛初心者のリヴァイがどうリリアにアプローチしていくか楽しみだ!」

ハンジは笑いながらその場を去り、自分の仕事へと戻っていった。

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