第23章 #23 誤魔化せない想い
(寝れねぇ…)
その夜、リヴァイはなかなか寝付けず窓際に腰掛け夜空を眺めていた。
リリアとの事でどうも目が冴えてしまっているらしい。
一番頭に残ってしまっているのはリリアの頬に口付けた事だ。
唇にはしていないとはいえ、異性の顔に唇を当ててしまった、自分の意思で。
自分は潔癖で他人に自分の唇を当てるなど絶対にしない、いやむしろしたくないと思っていた。
地下街にいた頃、周りで見境なくそういう行為をする者を目にするだけで嫌気がした程だ。
(頬に触れただけだぞ…それだけで寝れねぇとか10代のガキかよ)
情けなく頭を下げるリヴァイだが思い出すのはリリアの笑顔、本当に和解が出来て良かった。
大きなため息をついたがその表情は柔らかだった。