• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第14章 #14 この心臓は貴方の為に



「それで?何があったの?あれから」
「アニが登ろうとした壁から巨人が発見されたんです。それとウォール・ローゼ内に巨人が侵入しているみたいで…どこか壁に穴が開けられたのかも、と…」

アルミンが答え、リリアが目を見開く。

「壁の中に……巨人?…と、ウォール・ローゼ突破されちゃったの?」
「そう、そしてこのニック司祭は壁の中に巨人がいる事を知っていた」

ハンジがアルミンに続け、リリアがニックを見る。
それはエレン達も知らなかった様で驚いた表情を見せていた。

「あぁ、でもそれを今までずっと黙っていた。彼は我々に同行し、現状を見てもなお、原則に従って口を閉ざし続けるのか…自分の目で見て自分に問うらしい」


どうやらニックはハンジが何をしても口を閉ざしたままらしい。脅しも何も効かない。
何故彼がここまで話したがらないのか、人類滅亡よりも重要な理由があるのだろうか。

するとハンジはポケットから石のような物を取り出した。
どうやらそれは女型の巨人が残した硬い皮膚の破片らしい。

普通巨人の物はその巨人が死んでしまったら消えてしまう。
しかし何故か巨人から切り離されてもこの石は消えずに残っているという、ハンジはそこに目を付けた。

石を調べたところ、それは壁の模様や配列までよく似ていた。
つまりあの壁は大型巨人が支柱になっていてその表層は硬化した皮膚で形成されていると考えられる、とハンジは考えたらしい。

「じゃ、じゃあ!!」
「待ったアルミン!!言わせてくれ!!」

ハンジの話を聞き、何かを思いついたアルミンだったが、ハンジに止められた。

/ 1007ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp