• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第13章 #13 最終捕獲作戦



頭からは血を流し、顔は鼻血で血塗れ、涙が溢れもうボロボロだ。
エルヴィンはそっとリリアの頬に触れた後、大きく平手打ちをし辺りにパァンと音が響いた。

隣にいたリヴァイが目を見開く。


「オイ!!!エルヴィン!!」

エルヴィンはさらにリリアの胸ぐらを掴むと立ち上がらせた。

「エルヴィン!!何してやがる!?」

リヴァイが止めるがエルヴィンは手を離さなかった。
ハンジまでもが慌ててエルヴィンに声を上げる。

「ちょっとエルヴィン!!何してるのさ!!足が浮いて……首が絞まるよ!」

「リリア、気はすんだか?」
「………」
「私の命令に逆らうなら調査兵団を辞めろと言った事は覚えているな?その覚悟があっての今回の行動とみていいな?」
「……は、い……」
「そうか……」

エルヴィンが手を放すと崩れ落ちるリリアをリヴァイが抱き止めた。

「荷物をまとめて帰れ。命令を聞かない補佐は要らない。もう…私にお前は必要ない」
「っ…!」

リリアの体がビクッと震えた。
それを感じ取ったリヴァイがエルヴィンを睨む。

「テメェ、言っていい事と悪い事があるだろうが」
「命令違反をしたのはリリアだ、処分は受けてもらう。早く怪我の処置をして帰りなさい」

そう言うとエルヴィンは再びナイルの元へ戻っていった。
リリアが嗚咽を漏らしながら泣き出した。こうなる事は覚悟していた。
もうエルヴィンは自分に向き合ってくれないかもしれない。
ハンジも駆け寄るとリリアの背中を優しく撫でた。


「ごめんなさい………ごめんなさい…」


/ 1007ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp