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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第13章 #13 最終捕獲作戦



外に出ると憲兵団の師団長であるナイルが兵達に指示を出しているところだった。
辺りはとても騒がしく、遠くからは叫び声も聞こえてくる。


「ナイル、すぐに全兵を派兵しろ。巨人が出現したと考えるべきだ」
「何を言っている!ここはウォール・シーナだぞ?巨人など、現れる訳がない!!」

すると隣の馬車からエレンの変装をしたジャンが飛び出した。
護衛が慌ててジャンを止める。


「待て!動くな、イェーガー!!」
「変装ごっこはもう終わりだ!!」

取り外されたウィッグ見て護衛が目を見開く。
今の今までエレンだと思っていたのだ。

「二度とその名前で呼ぶなよ、馬鹿野郎!!」

ジャンはエルヴィンの元に走った。

「団長!!オレも行きます!」
「装備は第4班から受け取れ」
「了解!」

「威勢がいいのは良いが、死なねぇ工夫は忘れるなよ」

リヴァイがジャンに話しかけると、ジャンは、はいっ!と返した。
すると馬車から立体機動装置を付けたリリアが飛び降り、振り向いたエルヴィンが目を見開く。

「ジャン!!私も行く!!」
「えぇっ??リリア兵長?!そ、そんな無理ですよ!!」
「大丈夫だから!!」

リリアはエルヴィンを見た。
エルヴィンは眉をひそめ、リリアを見つめている。
何となくこうなる事は分かっていたようだ。


「ごめんなさい。今回ばかりは…団長の命令は聞けません。でも…絶対に捕獲します!!」


ジャンを呼び、リリアは走っていってしまった。


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