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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第4章 血のハロウィン


「和泉、この後予定ある?」

「予定ですか?特に無いですけど……」

「じゃあ、雨丁度弱まってるしデートしよ」

「デート…」


首をこてん…と傾げてから上目遣いで聞いてくる三ツ谷先輩は実に狡い人だと思う。
そんな言い方だと断りにくいのと同時に、断ったらこちらが罪悪感でいっぱいになると言うのに……。


「天気予報…見ていいですか……」

「ん、オレも見たい」

「リモコン取りに行くから一旦離してもらってもいいですか……」


腰に抱き着いたままではリモコンが取りに行けない。
なので離れてもらうよう言うと、三ツ谷先輩は少し考えたような顔をしていた。
何故ここで考える必要があるのだろうか。

そう思いながら離れてくれるのを待っていれば、渋々と言った感じで手が離れたのでリモコンを手にした。
この時間帯ならお昼の放送をしているはず。


「和泉、ここ」

「え?」

「おいで」


リモコンを手にしてテレビの電源を入れると、三ツ谷先輩は自分の膝をポンポンと数回叩いた。
それはまた自分の膝に乗れということなのでしょうか…。


「膝に乗れと…?」

「ん、乗って」

「恥ずかしいから嫌です」

「オレも嫌だ。和泉抱き締めやすいし、抱き心地良いから」

「それと太ってるって事ですか?抱き心地が良いって」

「いやいやいや!和泉、オマエ逆にちゃんと飯食ってる!?オレが作ったやつ結構食べさせてんのになんでそんな軽いんだよ!?」


何故と言われて思い付くのは鍛えている事ぐらい。
喧嘩を売られたり、それを買ったりする時はやはり体をよく使うのもあるが女だとどうしても男より力が劣る場合があるのだ。

それを補う為の鍛え。
腹筋とか今は収めているがダンベルもあるし、それに『あの人達』に鍛えられてた時のトレーニングもしてるし。


「鍛えてるからですかねぇ…」

「鍛えてんの?」

「そうですよ。というか、天気予報…」


本来の目的を忘れるところだった。
そう思いながら天気予報をやっているだろう番組にすれば、丁度天気予報をやっていてアナウンサーがカンペを見ながらお知らせをしている。


『午後からは雨は止み、曇り空となるでしょう』

「曇りなら丁度良かったな。デート、雨気にせずに出来るな」

「ですね。というかデートって何処か行くんですか?」
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