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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第4章 血のハロウィン


ー2005年10月20日・和泉sideー


「え?今日の集会オレも参加して良いんですか?」

「おーマイキーが連れて来いって。和泉に話したい事があるって」

「佐野先輩が…」


少し肌寒くなった時期。
今日も今日とて俺は三ツ谷先輩宅で晩御飯を食べていれば、『和泉も今日の集会行くからな』と言われた。
まだ正式な東卍メンバーではないけれど行っていいものだろうかと少し戸惑いを感じる。

だが三ツ谷先輩は『大丈夫だ』と言い、俺に麦茶を入れたグラスを渡してきてそれを受け取りながら考えた。
佐野先輩が俺に話したい事ってなんだろうか…と。


「ちなみにタケミっちも来るから」

「え?武道も??」

「なんならタケミっち、マイキーとドラケンにかっさらわれて銭湯行ってる」

「あ〜…なるほど」


武道はあの2人に気に入られている為、しょっちゅう何処かに連れ回されている。
まぁ俺も連れ回らされてはいるが面倒臭い時は、武道を囮に使って逃げている時もあった。


「それに今日は、新参番隊隊長が就任するしな」

「新しい…参番隊隊長?」

「ああ」


林田先輩が捕まってから、参番隊隊長の枠は空白のまま。
だが林田先輩が戻ってくるまで空白にすると思っていたが…まさか新しい隊長を据えるとは思わなかった。
もしかして林先輩なのだろうかと考えながら、1口麦茶を飲んだ。

でもやっぱ隊長枠を空白にする訳にはいかないか。
なんて思いながらふと武道について思い出し、麦茶のグラスを静かに置いた。
未来に帰った武道は大丈夫だろうか、平和で幸せに生きているかなと。


(ま、アレだけ武道が必死に頑張ってたんだから大丈夫っか)


タイムリープはもうしないだろう。
そう思いながら『ご馳走様でした』と手を合わせから、食べ終わったお皿をシンクへと運んだ。


「んじゃ、ルナマナ。行ってくるけど、インタホーン鳴らされても出ちゃダメだからな?」

「「はーい!」」

「じゃあ、行ってきます」

「行ってらっしゃい!」

「和泉お姉ちゃんも行ってらっしゃい!」

「……行ってきます」


ムズムズした気持ちで家を出ていれば、横で三ツ谷先輩が可笑しそうに笑っていた。
なんで笑っているのか分からず首を捻れば、手が伸びてきて頭を撫でられる。


「まだ慣れない?行ってきますが」
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