The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第2章 東京卍會
「フフフ。我ながら天才的な案だぜ!ナオトもビックリだ」
「馬鹿すぎてビックリすると思う」
「何でそんな事言うんだよ!?だけど付き人としてそばに居れば、ドラケンの死の原因が喧嘩なら止めれば抗争も起きないっしょ!」
「そんな簡単に事がうまく進めば良いけどな」
そんな上手くいけば、全部丸く収まるんだろうけど。
多分無理だろうなと思いながら、水が入ったコップを手にしてうがいをした。
まぁ恐く寝不足で頭の回転が悪いのだろ。
まずまだ東京卍會に入ってない人間が、付き人になんかなれるわけないのに。
「よく!行くぞ、和泉!!」
「え…」
「ヒナ、アッ君、和泉。待ってろよ!今度は絶ッ対に救ってみせる!!」
「俺後ろにいるんだが……」
この幼馴染大丈夫だろうか。
大きな不安を持ちながら、手伝うと言ったのだから最後まで付き合うことにしよう。
「龍宮寺先輩と所行くのか?」
「おう!付き人になれば、多分だが上手くいくはず」
「……上手く、行けばいいな」
「絶対無理だと思ってるだろ!その顔!!」
「うん」
「正直でよろしい!!いや、よろしくねぇよ!!」
まぁ多分付き人は無理だろうから、他の方法を探しといて玉砕した所を慰めるか。
そう思いながら俺は龍宮寺先輩と会うため、連絡を取る事にした。
連絡と言ってもメール。
内容は『武道が話たい事があるらしいです』と送って、約束を取り付けた。
「絶対無理だと思うけどなぁ」
「んな事ねぇよ。多分」
「多分なのかよ…」
まぁ確かに付き人になって傍にいれば、2人の喧嘩を止められるかもしれない。
だけどだ付き人になれたとして、コイツが佐野先輩と龍宮寺先輩がもし喧嘩したとして止められるだろうか。
(無理だな。殴られておしまいだわ)
総長と副総長。
この2人がもし喧嘩をしたとして、絶対に武道では止める事が出来ないだろう。
(出来るわけがない。出来たら奇跡だわ……というか俺はその2人が喧嘩したら関わりたくないなぁ)
絶対に面倒くさいだろ。
というか本当にあの2人が喧嘩をするかどうかも分からないし。
「ホントに喧嘩するのかな…」
「分かんねぇ。でも未来でドラケン君が死んでるのは明らかなんだ……。だからそれを絶対に阻止して、3人が死なない未来にしてやるんだ」