第3章 呼ばれた
ひょい
「いたいのは、すぐ無くなるからね」
ぎゅむ
「う"ー··」
「○○○、お母さんここにいるから遠く行っちゃだめよ」
「わかった!」
(····俺の姿が見えてない?)
「あの、家族で来たんですか?」
ふわっ
「えぇ、毎年夏には家族みんなで海見に行こうって決めたんです」
「そうなんですか···(俺も昔兄貴達と毎年海行っていたな··)」
だけど
なんだろ
この女性を見てるとすごく懐かしい感じになるのは
すっ
「あら、悲しいの?」
「えっ」
俺は気づかない内に涙を流していた
なでなで
「いたいのは、お母さんが持っていくから泣かないで。昼の子」
ザザアァン····。
(今、呼ばれた···)