第6章 アブラカタブラ
「これはこれは珍しい人ですね」
「····」
「君は誰かの妻?ではなさそうだね」
「···何か用ですか」
「いやいやひとりでソファに小さく座っていたから何かあったのかな?と思いましてね」
タッタッタッ
(どこにいる··!いた···)
「それはどうも恥ある姿見せてしまいすみません、自分は失礼します··!?」
ぐっ
「····サングラス付けてるから分からないと思ったかい?泣いていただろ」
「泣いてないです」
すっ
「そのサングラス外せば顔が分かるかな··?」
「ーー!やめてください!」
やばい!
サングラス取られたら泣き顔が見られて···女性だとバレる···!
きゅっ
「····!(ロナルドさん!)」
ぐいっ
「····護衛に手を出していいのは俺だけだ」