第6章 アブラカタブラ
(まだ終わりまで時間あるわね、ドラルクさんに電話しよ、今あの空間はいたくないし)
✿✿✿
きょろきょろ
「あれ?すみません、護衛を見ませんでしたか?」
「いえ、見てないです」
「ありがとうございます(どこ行ったんだろ)」
広い部屋だから見つけるのが大変だ
どくん···どくん···
(彩華、どこにいるんだ···)
「ロナルド様」
「はい(先程の婦人)」
「護衛さんなら用があると部屋を出ましたわ」
「そうですか、ありがとうございます」
「あの」
「何か?」
「最近のロナルドさん、凄く表情が明るくなりましたね」
「ーー···っ、嫁のおかげです」
ダッ··
✿✿✿
「ドラルクさん」
『どうしたんだい?』
「··森にいた時に歌ってくれたお星様聞きたい」