第29章 ウソの声 嘘ルド
「あっ、寝れましたか?ロナルドさん」
『ーーー』
「あぁ、寝れたよ」
ふよふよ
『そしたら行こうか、お邪魔するよ』
すぅー···
「また来るな。ひと時の夢をまた見させてくれ」
「あの··ロナルドさん、ドラルクさん」
「なん··」
ぎゅ
「···(この心音はふたりの"音")」
私には何も出来ないけど
ぎゅ
「どうしたんだ?彩華」
「···"生きてる音がする"」
「そうだな··『俺達は"ふたりで独り"だ』」
「また来ます、夢に入ってまた来ます!」
『あぁ、待ってるよ』
ふたりは霧のように消えた
嘘の世界に消えた。
その消えたと同時に
ガチャ
「ただいまーー!」
「おかえりなさいロナルドさ··!?どうしたんですか!怪我だらけ!」