第24章 ちゃいな ◆夢女
『日出男、ヒマリを頼んだぞ?何かあれば電話しろよ?』
『うん!ちゃんとする!』
『~··っ、すぐ戻るからの』
兄ちゃんは強い退治人だから毎日忙しい
だから俺は我慢したんだ。
我慢していればいつか、お母さんが帰って来て頭を撫でてくれて
『よく』
ふっ
「···母さん」
「頑張りましたね」
褒めてくれるんだ
はぁ
「···彩華··お姉ちゃん?」
「日出男君、熱が出たんですよ」
「熱···(そういえば)」
この家に来るまでは外でずっと寝ていたし、怪我とかしても手当はされなかったしお腹も満たされなかった。
だけどここに来てから全てが"家族"で
だから安心しちゃった。
ごそごそ
「ん」
「日出男君?」
「手、握って」