Bitter Sweet【DEATHNOTE】【L】
第11章 非日常と日常
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『エル!!!』
エルが久々に帰ってきた。
エルに抱き着く。
『あのね、私研究で賞を取ったよ!あと、学校の試験でも…』
エルが私をキツく抱き締める。
『…エル?』
「………。」
『どう…したの?』
エルは黙ったままだった。
そのうち、私にそっとキスをした。
「…お願いがあります」
『ん…?』
「今からアメリカに行ってください。」
『…へ?』
どういうこと……?
動揺する私にエルが続ける。
「ここは危険すぎる。」
『待って…エルは…?エルも一緒に行くよね?』
「私は……」
エルの表情を見て、それ以上何も聞けなかった。
胸が締め付けられる。
エルがかなり危険な状況下にいる事は、もう分かってしまった。
『エル…っ』
エルの腰にしがみつく。
涙が溢れてきた。
「…あちらに私とワタリの知り合いがいます。の事は何でも見てくれるよう頼んであります。」
『ねぇ…また、会えるよね?』
エルを見上げる。
エルは私の涙をそっと指で拭った。
「泣かないで下さい…私も、後から行きます。」
エルがあまりに穏やかな声で言うから
私は嗚咽をあげて泣いてしまった。
『…っ、信じてる。信じてるから、エル。』
「……じゃあ、もう行きますね。」
寂しい。
もっと一緒にいたい。
そう思ったけど、言わなかった。
エルがドアのぶに手をかける。
「」
『…何?』
「……何でもありません。」
沈黙が流れた。
エルが振り返って私を見た。
その目は何かに怯えているようだった。
私は気付くとエルにしがみついて胸に顔を埋めていた。
止められなかった。
『エル…行かないで…!!
一緒に、いてよ……っ。お願い…そばにいて。』
エルが私を抱き締める。
「……絶対に、後から行きますから。」
『いや…っ、エルと離れ離れになるなんて嫌!!』
「…」
『私も一緒に捜査本部に行く…』
「!?何言ってるんですか…!」
「__念の為、ビルのワンフロアをさん様に用意しております。」
気付くとワタリさんが後ろに立っていてそう言った。
「ワタリ…余計な事を言うな。」