Bitter Sweet【DEATHNOTE】【L】
第1章 *アメリカ留学〜出逢い〜*
#01
『あーあ、勉強したくない…』
私は現在、アメリカにいる。
理由?全然崇高なものじゃない。
日本にいる間は基本、大学に行く以外家でダラダラ過ごしていた私。
そんな中、何となく自分を変えたいと言う思いから父の知り合いがいるアメリカの名門大学に(勿論父のコネで…)1ヶ月だけ留学する事に。
そこで出逢ったのが、彼だった。
-講堂-
『(あの人…変な座り方)』
講義中暇で辺りを見回すと、後ろの方の席におかしな人がいた。
講義中なのに椅子で体育座りしながら一番後ろの列に座ってるその人。
ジーンズに白いトップス。
猫背で真っ黒な髪に大きな黒目。
思わずジッと見てしまうと、目があって慌てて逸らした。
日本製のお菓子食べてたけど…日本人?
いや、違うよね…。
変な人だけど…顔は悪くないかもなんて思った。
英語なんて程々にしか出来ない私は、
よく分からない講義を眠くなりながら聞いていた。
ふと、講師が誰かの名前を呼ぶ。
__ガタン
『(!……あの人?)』
先程の変わり者の人が立ち上がって教壇に上がった。
その人は流暢な英語で専門用語を用いながら
何やら難しいプレゼンテーションをする。
彼がペコリと頭を下げた後嵐みたいな拍手が起こった。
え…何、凄い。
「彼、エルって言うの。
この大学に首席入学して常にトップの成績なのよ?」
『エル…?』
「研究でも物凄い成果を出してて、国が彼を援助する為にこの大学にも莫大な寄付金を出してるって噂。」
『へ、へぇ…』
隣の席の女の子が目を輝かせながら言う。
凄い人なんだなぁ…あの人。
本当、頭がいい人って羨ましい…。
「日本語も話せるみたいだから、話しかけてみたら!?」
『日本語も?』
「確か5カ国後くらい話せるみたいよ」
何から何まで凄い…。
友達に、なりたいなぁ。