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≪進撃の巨人≫ 蒼翼の天使 

第20章 悪戯と祝杯


リヴァイの顔がフィンの左肩に近づく。

「もう‥‥無理をするな。」
リヴァイの声がかすれている。


俺はお前の身体に傷一つもう負わせたくない。


「‥‥心配性なリヴァイさん‥‥。」
リヴァイの頭をそっとフィンはぽんぽんと優しく叩く。
ノインのも同じことしていたな‥‥ふと思い出して考えにふけっていく。



違うんだ。もう俺から離れるな。
守ってやれない。
「‥…どこにも行くな。」



「‥‥私は訓練兵に‥‥」

「そんなとこ行かなくていい。」


リヴァイの言葉にフィンは心臓が熱くなる。

その言葉の意味は、そばにいてほしいってこと?
それとも私に調査兵団に入るなってこと?
足手まといなの・・・?
リヴァイの言葉の真意を聞く勇気がなく、
フィンの頬から涙がこぼれ落ちる。


「なんで…泣くんだ?」


「‥‥…私は行きます‥‥。」


フィン、お前の意志は決まっているのか。
お前の選択を尊重しよう。
「‥‥‥あぁ。…‥‥わかった。」


リヴァイの手が離れていく。

フィンは身体をくるりと回転させて、
「リヴァイさん、お願いがあるんです‥‥。」
リヴァイに抱き着き身を寄せる。


あぁ。お前が望むなら何でも叶えよう。


「‥‥なんだ。」


「今晩だけ、私を離さないで‥…。」




「リヴァイさん‥…?」
なにも話さないリヴァイの顔を見上げる。


「お前、覚悟はできてるのか。」
三白眼が大きく開いていた。

「‥‥はい。」
フィンは嬉しそうに首を縦に振った。


リヴァイの唇にフィンはそっとやわらかい唇を重ねる。
甘いワインの味がする。

「リヴァイさんのキス、甘いですね。」

フィンはリヴァイの艶のある唇とそっと親指で優しく撫でる。

「バカ言え、お前もだ。」
フッと二人で息を吐く。
再び優しく唇を重ねる。

今度はもっと深く、熱い舌先を絡める濃厚なキスを交わしていく。
「‥‥ふッ…リヴァ…ンッ‥‥‥」

二人の心音がゆっくりと重なって一緒の鼓動を刻み込む。

フィンの目がとろん虚ろになりリヴァイの視線も熱く熱を帯びていく。
「‥‥フィン、ぜんぶ俺によこせ。」


リヴァイがフィンをそっとソファーに押し倒して
二人で革張りのソファーの溝に深く深く沈んでいく。
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