第19章 何も無かったかのように…
でも、口数の少ない会話よりはマシだ。
「ねー。里ー奈ー!」
ーうゎっ!ー
呼んで来たのは
栗山 千里(くりやま ちさと)
私がクラスで1番苦手とするぶりっ子女。
「何ー?」
「なんかさーマジ美愛ウザいんだけどー!」
「何言ってんの。」
「里奈にはさ、めっちゃ優しいのに私には超冷たい!」
知るかそんなもん。
千里に対する態度はだいたい皆冷たい。
それをわざわざ美愛ばっかり冷たいって言う。
私と美愛の仲を離したいらしい。
でも、そんなの無理、無理。
千里にできるはずがない。
「もー、あんたがそんな事ばっか言うからだよ。それで美愛も怒ってんでしょ。」
「私は可愛いからわーるーくーなーいー‼」
出た、出た。
千里は自分で可愛いからなんでもやっていいって思ってる。
意味不明。
誰もが目が飛び出るくらい、びっくりする発言。
これがぶりっ子ってやつだ。