第1章 幸せのカタチ
「俺と一緒に、生きてくれるか」
「はい」
頬に手が添えられ、実弥さんは私が一番欲しかった言葉を私にくれた。
「好きだ… 葉月」
「…実弥さん…っ…」
嬉しすぎて、また涙がぽろぽろと溢れた。
「そんなに泣くなァ」
「だってっ…嬉しいんだもん」
「…お前は?どうなんだよ」
私の涙を拭いながら実弥さんが返事を促した。
そんなの、決まってるじゃないですか…
「好きです。大好きです、実弥さん!」
私の返事を聞くと、柔らかく微笑む実弥さん。
そのままゆっくり顔が近づいてきて、
私はそっと目を閉じた。
この前とは違う、甘くて深い口付け。
思いが通じ合うってこんなに満たされるんだ。
頬に添えられていた手は背中にまわり、もう離さないと言わんばかりに私をしっかりと抱きしめてくれる。
触れ合ったところから好きがいっぱい伝わってきた。
私も好きだよって伝えたくて、ぎゅっと抱きしめ返すと、実弥さんもさっきよりもっとぎゅーって抱きしめてくれた。
お互いフッと笑って、また口付け合って…
幸せだなって思った。
「なァ」
「はい?」
「…一緒に住むかァ」
少し頬を染めながらポツリと呟いた実弥さん。
実弥さんからの嬉しい提案に、私は迷わず返事をした。
「はい!喜んで!」
口調が荒くてちょっと怖そうに見えちゃうけど
意外と器用で
繊細で
人の事ばかり考えちゃうくらい本当は優しくて
そんなあなたが大好きです
ずっと一緒にいてくださいね
あなたの隣で
あなたと一緒に
笑い合えたら
私はそれで幸せです
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