• テキストサイズ

小春日和 【鬼滅の刃 不死川実弥】

第1章 幸せのカタチ



1人残された私は、暫くそこから動けなかった。


頭が上手く働かない

なんで?どうして?

なんで口付けしたの?

どうして離れていってしまったの?

私危なっかしいんじゃなかったの?

だから一緒にいてくれるんじゃなかったの?

分からない

分からないよ…

何も聞けなかった

何も言えなかった

1番大事な事

不死川さん…私の事どう思ってましたか?

私は…好きでしたよ、あなたのこと

今も、これからも、ずっと…

大好きですよ…









その日は不思議と涙は出なかった。

次の日仕事に行ったけれど、調子が悪そうにしていた私を気遣って、妙さんが3日間お休みをくれた。

でも何かしていないと気が紛れないので、3日間ひたすら家の中のお掃除を頑張った。

3日目のお掃除が終わって、玄関に飾っていたお花の水を変えようと思い玄関まで来ると、目に入るのは花瓶の横に飾った花冠。

流石に少し萎れてきてしまった。

捨てたくなかった。
不死川さんとの思い出まで無くなってしまいそうで。


また、一緒に行きたいな、お花畑…

そしたら…また花冠作ってくれますか?

不死川さん…


「…っ…うぅっ……うわぁぁぁぁん……!」



3日間、溜まっていた涙がどんどん溢れて止まらなかった。

けれど、泣いても泣いても寂しさや悲しさは無くならない。


もう触れてもらえないんですか?

もう顔も見られないんですか?

いつの間にかこんなに好きになっていたのに…


日が暮れても私は泣き続けた。

身体中の水分が無くなるほどに。


それなのに、夜になっても涙は止まってくれなかった。

夢の中でも私はずっと涙を流し続けていた。



/ 136ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp