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小春日和 【鬼滅の刃 不死川実弥】

第1章 幸せのカタチ


わぁ、すごく綺麗に編まれてる。
私が作るのよりずっと上手に思えた。
折角だからちょっと頭に乗せて見た。

「えへへ、どうですか?」

作ってもらった花冠を頭に乗せて不死川さんの方へ振り向くと、彼は少し驚き、それから柔らかく微笑んだ。

「似合ってる」

優しい笑顔でそう言われ、顔がぽっと赤くなるのを感じた。
すごくドキドキする、どうしよう…

まともに顔が見られないと俯いてしまった私の頬に、不死川さんの手がそっと触れた。

「顔上げろォ」

言われるがまま顔を上げると、不死川さんと私の視線が至近距離でぶつかる。
そのまま不死川さんは更に顔を近づけてきて…

「可愛い」

……え?


私と不死川さんの唇が重なった。


一瞬何をされてるか分からなかった。

でも、頬に添えられた手も背中にまわされた手も温かくて、私を優しく包み込んでくれた。

唇と唇を合わせるだけの口付け。

それは角度を変えながら何度も繰り返され、私は不死川さんの口付けをひたすら受け入れた。

不死川さんに求められるのが嬉しかった。


私、不死川さんが好き…


心の中でそう呟き、不死川さんもそうだったらいいなと思いながら、甘くて痺れてしまいそうな長い長い口付けに酔いしれた。




これが、最初で最後の口付けだとも知らずに……



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