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小春日和 【鬼滅の刃 不死川実弥】

第5章 大変だ、飯がない!





その後の話になるが…


煉獄・甘露寺食料食い尽くし事件以来、閉店後のみ行っていた在庫確認を、昼にも一回追加する事にしたそうだ。
更に仕事を増やしちまったようで、少し申し訳なく思う。

煉獄もここの甘味はもちろん、定食も気に入ったようで、よく来るようになったと葉月から聞いた。

…あの日、煉獄はなんでここの店に来たんだろうか。
偶々寄っただけかもしれないが。
そういやあの後女将さんから気になる話を聞いた。


『私が子供の頃、鬼に襲われた事があったんです。その時に助けて頂いた方と煉獄さんがそっくりで。もしかしてと思ったんですが…、私の思い違いですわね。だってその方、今はきっともう少しお年を召していらっしゃるんじゃないかと思いますもの』


俺が思うに、それは煉獄の父親だ。
恐らくまだ現役だった頃の話。
もしかしたら煉獄は、その話を聞かされていたんじゃないだろうか。
土産話でもしてやろうとあの日足を運んだのだろう。
今はもう目も当てられねェ程飲んだくれになっちまったようだが、いつか親父さんと、弟も連れて皆で一緒に来たらいいんじゃねェかと思う。


それから、これは俺にとっては最悪としか言いようがねェ…

食料調達中の、俺らが戻る前の話らしい。

小豆をもらいに行った女の従業員が運んでいる最中躓き、台車から落として小豆をぶちまけたらしい。
そこへ偶然通りかかった奴が一緒に小豆を拾い、わざわざ一緒にもう一度小豆をもらいにいった後、ご丁寧に店まで送り届けたらしい。

その律儀な奴ってェのが…

「冨岡さんて言う方だそうです!実弥さんもしかして知ってますか?その子がお礼がしたいって言ったみたいで、また今度来ることになったんですよ。実弥さん聞いてます?実弥さーん?」

女将さんから始まって、お礼の好きな店だなァと思った。
素晴らしいので全く問題はないのだが。

それより…
なんでよりによって俺の大っ嫌いなアイツなんだよ。
頼むから俺の憩いの場に足を踏み入れないでくれ。

ぜっっってェ鉢合わせたくねェ。
今度から行く時は、いるかいねェか葉月に聞いてから中へ入る事にしようと思う。



…ハァァ……。








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