第37章 内緒が内緒でなくなるのは何故っ!?〜番外編〜
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この日の私は機嫌が悪かった
思い当たる出来事はアシュタロスが私の魔界にある城に侵入し、何故か膝を抱えて泣いていたと報告があったからかもしれない。アシュタロスが泣いていた理由は…
アシュ「土偶羅魔具羅(ドクラマグラ)が最近私に酷い…グスン私はただ発明したかっただけなのにぃぃぃぃぃっ」
一ノ瀬がたまたま魔界に帰っていて膝を抱えて泣いているアシュタロスを発見し理由を尋ねたところ、どうやらアシュタロスが自ら作った部下である土偶羅魔具羅に説教をたれたれたらしい
土偶羅「アシュ様、洗濯物を放り込んだら畳むまでしてくれる機械を考えた事は結構な事でございますよぉ。しかぁーし、洗剤を入れる場所も無ければ水を入れる為のホースも繋げられないのは何故ですか!?」
アシュ「えっ、洗剤は知ってるよ?しかしだね、物事には…ゴニョゴニョ…」
土偶羅「順序と言いたいのでしょうが、そこ迄考えてこそです。ワシは全てを演算した上で先ず試作を作りますぞ?」
アシュ「いや、とりあえずぅ?」
土偶羅「はっ?とりあえずにもなってませんから設計図はワシに任せてください。組み立てだけはアシュ様は天才的ですから。組み立てだけはですがなー」
アシュ「…………」
だって!
くだらねー報告も要らなければ、人の城で何してんだってーの!!
でも、一番は嫌な予感が止まらないから
カナ…
鷹男「ブゥラァァァァァァァ!カナエガ危ナイ今スグ空間移動セヨ!場所ハ俺ガワカル」
まゆ「カナエが!?」
柱であるカナエが危ないとなると普通の鬼じゃないわよね…いざとなったらカナエの前だろうが何だろうが派手な魔術でも何でも使ってやるわ!
空間移動した先で見たものは、口から血を流して藻掻くカナエの姿だった。それでもカナエの表情は『希望』を無くしてないのは性格の良さと、『鬼と共存できる』という想いからだろうか
私は鬼に火炎球を放った
まゆ「火炎球(ファイヤーボール)」
カナエ「!?」
童磨「熱っ。危ないなぁー、火は使い方を誤ると大怪我するよ?」
童磨は火炎球が当たった脇腹を押さえつつカナエから飛び退き離れ、余裕の笑みを浮かべて私に向ってゆったりと歩いて来た
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