第18章 三度目の正直
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槇寿郎「縁壱殿は鬼狩りをしても良いのですか?」
一ノ瀬「いや、名目上はまゆの監視故に何とも…。ただし、縁壱殿が鬼に会ってしまったら斬って構わぬとの事だ。正当防衛は認められている」
黒死牟「縁壱の存在が知れれば、鬼舞辻の警戒が強まり出て来なくなるやもしれぬ」
まゆ「それは阻害の術で何とかなるけど、縁壱さんは既に神魔の規約に囚われている身なの。だから人界の魔物を殺すのはダメなのよ、本来はね…」
正当防衛か…私達なら軽く相手をして殺さない程度にブチのめすか、空間移動で隠れたら問題ない。だけど、縁壱さんは空間移動を使えない…
一ノ瀬「日輪刀を使う以上は、痛めつけるだけというのは中々難しいと判断がなされた」
まゆ「でしょうね…」
縁壱「でしたら私は家事を致します。まゆと兄上を支えていきたい」
黒死牟「縁壱は家事が出来たのか…」
槇寿郎「俺も瑠火の助けになるように褌位は洗うか」
やめてあげてください。二度手間になりますから
まゆ「縁壱さんが私の嫁……うへへへへへっ堪んねぇなおい」
あらぬ妄想に頭の中が支配される。私の口からはジュルっとヨダレが垂れ、おかしな笑いが出てしまう
ドカンッ
一ノ瀬の鉄拳が私の頭上に綺麗に決まり、タンコブが生産された
超痛い…
まゆ「ちょっと何すんのよ!」
一ノ瀬「お三方が引いておったぞ。お前が離婚されないように手を打ったのだ!私に感謝しろよ?反省はしてない、お前が悪い!」
まゆ「もう少しで縁壱さんが、あられもない格好になる所だったのに!!」
一ノ瀬「もう一発いくか?それとも逝くか?」
チっ、もうちょっと待ってくれたって良いじゃない!!
黒死牟「まゆが変わってなくて何よりだ……」
縁壱「そうですね、まゆは何時でも愛いです」
槇寿郎「マジか…」
一ノ瀬に、もう一発貰って「ゴメンナサイ」したので一旦話は終わった
槇寿郎「近々三人で屋敷に顔を出しなさい、瑠火も心配していたからな。ではまた!」
そう言って父上は帰って行った。ソワソワしていたから、多分母上に会いたくて仕方ないのだらうと思う
フフッ、両親が仲良いだなんて、こんな幸せな事ないわ♪
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