第32章 中国現世に妖怪が広まった訳
白澤「しかしさァ、その絵もちょっとないよね」
自画像を指差し笑う。
鬼灯「お前の自画像より数倍マシだろ」
白澤「鳥山石燕君ももーちょっとカッコよく描いてくれればいいのにね。そもそも黄帝(こうてい)が広めた僕の姿絵もちょっと不満」
桃太郎「何のことスか?」
白澤「アレ、知らない?有名な話なんだけどな。石燕君が「画図百鬼夜行」で広めた僕の姿絵って元をたどると僕自身が伝えたものなんだよ」
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今から4千年以上も昔、中国には黄帝という皇帝がいたという。
黄帝「私、黄帝。職業、皇帝。実在したかは謎」
中国最古の医学書を残し文字や算数を始め、養蚕・音律等を制定したという伝説の皇帝である。
そして皇帝にとって吉兆の印である神獣は最強のラッキーアイテムであった__。
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ナレーション:白澤
[あの頃僕はヤンチャだったな~、今より飲んでたし…。あの時もありえないくらい酔ってて雲の間をフラフラしてたんだ。それでうっかり足を踏み外してね……]
雲からずり落ち岩にぶつかりながら落下。
[目を回してぐらぐらしててしばらく正体を出しちゃってた]
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桃太郎「…正体っつっても俺にとっては白澤様はこの姿だからなあ」
白澤「獣の姿じゃ女のコと遊べないからね」
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白澤「う~~ん…」
[そして気付いたら…]
黄帝「……と、獲ったど~~~!!」
いきなり黄帝伝説!!!