第2章 隠れんぼ*マスルール*
そこに着くと、ガサッと思いっきり
木を避ける。
『キャアッ!?あ……マスルール!』
マス「……何してんスか」
『え?あ……いや、童心に還ろうかな~っと……』
あはは……と笑う彼女は
シンドリアの文官であり、
俺の愛しい彼女、コト。
マス「童心って…ついこの前まで子供だったじゃないスか」
『あ、ひどーい!そんな事言ったら、マスルールだってそうでしょ?2つしか変わらないんだから!』
プクーッ、と頬を膨らます。
そんな所が、子供だと言ってるんスけど……
ま、可愛いから……
マス「……それは、そうッスけど。それより、ジャーファルさんが探してましたよ」
『本当?そっか、そろそろ戻らなきゃなぁ』
マス「…コト、なんで隠れるんスか?」
『ん?いや、なんとなく……』
いつも聞いてるこの事は
毎回はぐらかされる。
とは言え、こう何時までも隠れていると
仕事にも支障が出始めるし
何よりもジャーファルさんからのお咎めが
恐ろしいから…………
今回こそは、注意をしようと思う。