第3章 心配性*紅明*
明「いよいよ……明日ですね。琴」
『あ、はい。そうですねー。楽しみですよ』
ニコニコしながら話す彼女は
私の従者であり、愛する大事な人。
ですが、明日シンドリアに
行ってしまうそうで……
明「なんで、よりによって琴が行かなければならないんですか……?!」
『まぁまぁ、紅明様。行くと言っても何週間かですし……』
明「その何週間かが長いんですよ!あちらで何かあったらどうするんですか?!」
犯罪に巻き込まれたり…
琴は綺麗だから拉致されたり…
それに!あちらの王、シンドバッド王は
女たらしだと有名ではありませんか!
もし、手を出されたらっ……!
明「考えていたら、いくらでも出てきますよ……」
『いや、あの……考えすぎでは?』