第2章 後ろの正面だあれ?
姿が消えたあとにドアを閉めて鍵をかける。
お風呂に入って体を綺麗にした後、ふかふかの布団の上で眠りに付いた。
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野薔薇との任務はすぐに終わった。
2級の呪霊がトンネル付近で出たけれど、私と野薔薇の連携プレイですぐに祓うことが出来た。
あの時の出来事は、五条先生しか知らない。
口外してないと信じたい。
他の人を心配させたくないし、言うつもりはないから
いつも通り過ごした。
野薔薇はこのあと、虎杖と恵の3人で任務だという。
なんか除け者にされた気がしないわけでもないけど、きっとこれも五条先生なりの配慮だと思うことにした。
暗い夜道はあの出来事を嫌でも思い出す。
暗くなる前に高専へと足早に戻っていった。
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肉を打つ音が消えない。
私を貪る男の声が途切れ途切れに聞こえる。
嫌だと叫ぶ私を骨が軋むほど抱き締めて、自分を刻み込むように中へと出すあの感触が残る__。
『!?!…はぁっ…はぁっ』
ばっと上体を起こして、震える体をぎゅっと抱き締めた。
悪夢になって魘されるとは。
『まいったな…思ったよりダメージ大きいや』
自分が酷く汚れている。
あの感触が、生臭い精液の臭いが嫌でもこびりついて離れない。
何度も体を洗っても、膣内は汚れてる気がして、思い出す度に心を抉る。
はぁっはぁっと短く息を吐き出す。
呼吸が荒い。
一人は嫌で、部屋を飛び出した。誰でもいいから今は隣りにいて欲しかった。
そんなとき、ふと、頭を過ったのは五条先生だった。
『っ…なんで、五条先生が思い浮かぶのよ!』
五条先生と名を口にしただけで、心臓が高鳴る。