第2章 後ろの正面だあれ?
暗い路地裏。
埃臭い壁に頭を押し付けられて、閉じたソコに無理矢理挿入されれば、ぐちゃズチュっと耳を塞ぎたくなるような激しい水音と乾いた肉を打つ音が交互に鳴り響く。
耳を塞いでも、その音は私に届いて
何度涙を流してやめてと懇願してもその男は止めてくれなかった。
暗くて誰かはわからない。
新宿の通りを歩いていたら、路地裏に引きずり込まれてこの男の良いようにされている。
なんて、惨めなのだろう。
恐怖と不快感、恥辱と悲観全てがない交ぜになりぐちゃぐちゃとした感情が心を支配している。
もう、何度目かもわからない男の小さく呻く声と温かい汚れた欲が私の中じんわりと汚していった。