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【進撃の巨人】月と青い鳥

第8章 いたずらっ子



「2人だ…カナコを我々幹部達の娼婦だと思っていたらしい

殴ってはいるがそれ以上の事はしてないと言っている」


「殴っただけだと?手を縛られ 首を絞められてるじゃねぇか!それに邪魔が入ったから出来なかっただけだろ!」


「そうだな…」


他人事のように冷静に話すエルヴィンに腸が煮えくり返る


「兄貴…声がでかいよ カナコが起きちゃうだろ」


イザベルは泣きながらカナコの赤く腫れた頬に冷たいタオルをそっとのせた


「少し落ち着けよリヴァイ…エルヴィンの話を聞こう」


俺の肩に手を置いたファーランを見ると 地下街で仕事をしていた時でも あまり見せない顔つきになっていた




「罪を犯した2人は壁外調査に連れていく事になった カナコを助けたもう1人の団員の提案だ

ただ処罰を与えるよりも 我々人類の糧になって巨人と戦って貰う…壁外でな

壁外では大半の団員は巨人に気が向いてしまうだろう その中で生きて戻ってこれたなら…2人の罪は不問にする」


「……分かった 必ず壁外調査へ参加させてくれよ」


「怪我や病気で動けなくとも馬車に乗せて参加させるさ 団長の許可もある」


エルヴィンの後ろにいたミケが頭を下げた


「昨日は俺が警備の責任者だ すまなかった…」


「お前だったから助けられたんだろ…礼を言うよ カナコはもっとボロボロにされてただろうな

もう話がねぇなら俺達だけにしてくれ
次にカナコが目を開いた時は馴染みの顔だけ見せたい…」


「そうだな…では失礼する」


エルヴィンとミケは部屋を出ていった






少し時間を置いてファーランが部屋を出ていった

カナコを襲った2人は本部の何処かに拘束されているはずだ それを探りに行ったんだろう 俺はカナコからは離れられない




奴等の顔を確認したら壁外調査で殺してやる 簡単には死なせない…なぶり殺しにしてやる 巨人に喰わせてやるのもいいかもしれねぇ


ベッドの横に置いてあるソファーに座り空になったティーカップを見ながら どんな風に殺してやろうか考えていた



「顔…怖いよ カナコが目を覚ました時はもっと優しい顔をしろよな…」


「そうだな…だが」


「分かってるよ兄貴… 絶対に殺すだろ?」

イザベルも地下街にいた頃の顔付きになっていた


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