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【進撃の巨人】月と青い鳥

第8章 いたずらっ子



。。。。。。。。。。


「どっちで飲む?」

執務机の上には沢山の書類を広げていた 今まで1度も書類を紅茶で汚した事は無いが 綺麗になったソファで休憩がてらゆっくり飲むのもいいか…


「向こうでいただくよ」


私が休憩をしている間に執務机の書類の山を崩さないようにカナコは簡単に掃除をしてくれた






彼女のバックはハンジの所にある 「木を隠すには森に」

ハンジの部屋にある大量の実験道具や本棚に入りきれなくて積み重なっている本に紛れて隠していた

ハンジは変人でおしゃべりだが 頭の回転が早く些細な事も忘れずにいて思考深く 口も堅い 信頼できる団員の1人だ

カナコの秘密は私とミケとハンジとモブリットしか知らない

バックの中の本を見たハンジは目を輝かせ


「カナコと気がすむまで語り合いたい!」

鼻息を荒くして興奮していたが


「秘密を知っているのは私とミケだけだと思わせたいから 今は知らない事にしてくれ
このバックは私の部屋に隠しても 目立ってしまうから 君の部屋で大切に保管してくれないか?」


「……理由を今言える?」


「今は言えないが…壁外調査が終わる頃には話せると思う それまでは待ってくれ」


ハンジはじっと俺を見て 大袈裟なため息を吐いてからニヤリと笑った


「その時がきたら遠慮はしないよ 君にも付き合ってもらうから」


「……分かった」


夜明けまで付き合わされるな…

好奇心の塊のハンジに 壁外…いや異世界から来たカナコを目の前にして おあずけ を命令したのだから仕方がないか…








「エルヴィン…なんで笑ってるの?」


あの日の会話を思い出し苦笑いをしたら カナコに見られた


「ちょっと思い出してにやけてしまったみたいだな…気持ち悪いだろ?子供の頃によく言われたよ」


「昨日の疲れた顔よりはいいよ 声をあげて笑われたら流石にびっくりするけど 思い出し笑いは気持ち悪くないよ 私だって時々ニヤニヤしちゃうから

で…何を思い出して笑ったの?」


ちゃっかりと自分の分の紅茶まで淹れて俺の前に座ったカナコは 好奇心で目を輝かせている

コロコロと表情の変わるカナコに魅了されている自覚はある


「カナコには秘密だよ」



イジワルを言う俺をカナコはじっと見つめて

「イジワル」と言ってまた拗ねた




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