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【進撃の巨人】月と青い鳥

第14章 夏仕度



。。。。。。。。。。


「壁外調査に参加させるって仕置きがあるのか?」

「昔は壁外追放の罰があったみたいだけど 今はしてないよ それにゴロツキでも市民だからね勝手に連れてはいけないよ

カナコを襲ったのは団員だったから私刑として壁外に出したけど…― 多分あれが初めてじゃないのかな?
まぁあれも うちの分隊長が頭に血がのぼって提案した事案だからね…今後もあるかは分からないよ」



施設に帰るのに馬の後ろに乗るように言われ「前だろうと後ろだろうと俺はそんな趣味はねぇ」と断ったが

「カナコは俺の顔を見て泣き出したけど…今も心配して泣いてるんじゃないかな?早く顔を見せてあげなよ」


……―仕方なく後ろに乗った



メガネに振り回されてる男だと ただ思っていた 振り回されながらもモブリットだからあのメガネをコントロール出来ている――のか?

団長もカナコの世話役にモブリットを指名したくらいだ
コイツは見た目と違い頭がよく 思慮深い男らしい…そういやカナコの秘密もエルヴィンは団長に隠し メガネとコイツにだけ話していたな

エルヴィンにとってモブリットは信頼に足る仲間……って事か



「ありがとうな…モブリット」

「礼なんていらないよ 仲間なんだから」





心臓の鼓動がトクトクと優しく響いてくる 体が少しだけ熱くなり耳がほてる


仲間か――…コイツも俺を仲間だと受け入れてくれたのか……

この胸の奥から沸き上がるくすぐったい気持ちを早くカナコに伝えたい…




「大切な仲間が…増えたんだね」



そう言ってカナコは このくすぐったい気持ちの 答えを出して一緒に笑ってくれるだろう……


俺は調査兵団の一員にやっとなれた気がした






























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「ふぅ――……暑いなぁ…」


日本のような蒸し暑さは無いけど昼間は太陽がギラギラと照りつける

窓とドアを開けて風通しをよくしても 風がないと空気は動かないから汗がじんわりと浮かんできた


1週間後に壁外調査を控えた兵団内は最後の準備や点検で慌ただしい

私の制服の補修の仕事も午前中には終わったから 昼ご飯を食べたら花壇の手入れでもしようかな……




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