第13章 意外と出来る子なんです
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言われてみれば確かにそうだ
リヴァイ達を拘束した時に立体起動は自己流だと言っていた
宝物だと言って大事にしているカナコが
いざという時に立体起動を使い逃げ出せるように体を操る術は教えているはずだ
中途半端な教え方はしてないのだろう
体をしならせて柔らかく使う飛び方が確かによく似ていた
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リヴァイの真似をして回転しながら飛ぶ事に失敗して怪我をしてから2ヶ月間立体起動は禁止されたけど
立体起動での体の操り方はリヴァイから徹底的に教わっている
速度を落とさずにアンカーを操る方法とか急停止のコツ 旋回する時の体の使い方
教わったのは全て移動方法ばかりで闘い方は教わってない だから妨害されにくいように団員よりも高い位置で移動する事にした
このコースはいつもモブリットと朝練しているから枝やアンカーの打ち込みやすい場所や旋回しやすい場所などはしっかり頭に記憶してある
このまま高い位置でリヴァイとの距離を保ち 最後にあの場所 あの位置にアンカーを打ち込み一か八かの勝負をすると2周目で決めた
この競争に参戦して分かった事は 私はモブリットが言ったように 意外と出来るって事だ
でもそれは移動が早いというだけの事で他の団員はこのスピードの中で突然出てくる巨人のパネルにブレードで切りつけるのだから やっぱり皆はスゴいのだ
3周目に入った私はもう1m高い位置を移動する それからアンカーを低い位置に打ち込み重力とアンカーの牽引力を利用して加速し2人抜いた
スピードに乗ったまま皆より手前の樹にアンカーを打ち旋回をし遠心力を利用してまた加速する
ゴールの広場が見えた時 皆は森の樹にアンカーを打った でもそれじゃあ近すぎて巻き取り時の牽引力を利用する加速が絶対に足りない
まだその先…広場の先にある巨大樹の切り株にアンカーを打ち込み最大出力で巻き取る 最後に一気に加速して巨大樹の森から投げ出されるように飛び出した
巻き取りを止めて減速した後に もう一方のアンカーを切り株に打ち広場に戻るつもりだった
狙った切り株にアンカーは刺さったけど 私の体重+速度に耐える事が出来ずあまり減速できないままアンカーは外れてしまい 広場の草の上に投げ出されるように体をぶつけ何mか滑りやっと止まった