第13章 意外と出来る子なんです
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リヴァイを見るカナコはあからさまにすがるような目をしている
リヴァイも驚いてすぐに俺達の傍に来ようとしたから 俺はカナコを置いてエルヴィン分隊長とリヴァイの所へ向かった
「なんでカナコが立体起動装置を着けてるんだ!」
「リヴァイ落ち着いてくれ」
カナコを見るとナナバが気をきかせてくれたのか カナコに話しかけて足止めをしてくれている
「カナコは一部の団員達からまだ色々と言われている
ただの縫製係なのに幹部にチヤホヤされてるだの
団長のお気に入りだから我が儘ばかり言ってるだの…
挙げ句に君の評価が上がってからは君に大事にされてる事にまで嫉妬されてる
リヴァイもそれは感じているだろ?」
リヴァイはグッと黙った
「リヴァイが最近は団員達と交流を深めているのは 仲間として距離を縮めているだけじゃないよね?カナコへの誤解を解くためでもあると俺はみている…違うかな?」
「違わねぇよ…幹部の慰み物みたいな見られ方は迷惑なんだ」
「だからだよ リヴァイも分かってるだろ? 何も出来ない女じゃない所を見せるいい機会だと思うけど どうする?」
縫製係の仕事を始めたカナコは団員達と話す事も多くなり 誤解も溶けてきてはいるけど 女の嫉妬と言うのはなかなか底が深い
「意外な一面ってのは 強烈に印象に残るだろ?今日の参戦には意味がある」
リヴァイは目を伏せて少し考えている
「悪くねぇな…モブリット乗ってやるよ」
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「カナコ!!」
突然大きな声で呼ばれてビクッと肩が跳ねた
「モブリットに煽てられて調子乗ったあげくに参戦するのか?勘違いするにもほどがあるだろ…恥をかきたくねぇなら本気でこい!!」
お前馬鹿なの?
と言わんばかりの暴言と参戦する全員に聞こえるように大声で言われて かなりムカついた
ナナバ以外の団員がクスクスと笑う
「ちょっとリヴァイ!!」
ナナバだけがリヴァイに怒ってくれたけど…
「ナナバ…ありがとう
私も腹をくくった あの馬鹿見返してやるから…」
確かに私は下手くそだけど…モブリットと朝練してからは少しは体を使えるようになってんだ!!
リヴァイをにらむと鼻で笑ってから踵をかえしエルヴィンの所に戻っていった