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【進撃の巨人】月と青い鳥

第13章 意外と出来る子なんです



「それ…手に持ってるのは何だ?」

身構えていたけど 何も指摘される事もなく 会話が進んでいた

ミケが胸に抱いていたバインダーに指をコンと当てた


「今日中にハンジに渡さないといけない書類なの でもさっきから見てるけどハンジ来ないんだよね…」

「ハンジか…アイツならリヴァイに絡んでたな」

「リヴァイ居るの?」

「あぁ…だからカナコが見にきたと思ったんだが違ったか」


何でリヴァイが居たら私が見にくるんだと思ったんだろ…てか何を見るの?訓練?



「午後からエルヴィンの隊も合流して訓練をする事になったんだが
ただの訓練じゃつまらないとハンジが言い出して 訓練のコースを利用してリヴァイと団員を競争させるらしいぞ」




そんな話をミケとしていたら いつの間にか他の団員達が集まってきた


「全員参加するの?」

回りには20人以上の団員がいる


「いや 各分隊長が指名した奴の合計9人がリヴァイに挑戦する」


いいなぁ…リヴァイと飛べて 調査兵団に来てから私はリヴァイと一緒に立体起動で飛ぶ事が無くなった


「いいなぁ…うらやましい 私も飛びたい」

思わず口から出た言葉はミケや周囲に集まっていた団員にも聞こえたらしくて

ミケは鼻で笑い 何人かの団員はひそひそと話し出す

「リヴァイと一緒に地下街から来た人でしょ?」
「戦闘員でもないのに身のほど知らず」
「幹部に媚を売ってる子じゃない?」


全部聞こえてますよ…


「ベルトも着けてるならカナコも参戦するか?」

「無理だよ 私は皆より下手くそだもん」


朝からバタバタして立体起動のベルトを外してないし ブーツも履いたままだった



「面白いね カナコも参戦しなよ」

そう言ったのは ハンジの後ろから歩いてきたモブリットだった


ミケとハンジはモブリットの言葉に驚いていたけど モブリットの顔は真剣でクスクスと笑う団員達を冷たく見ている


「リヴァイと一緒に飛べるのは嬉しいけど装置無いから 無理だよ」

「俺のを貸すよ だからカナコ リヴァイと飛んできたらいい」


モブリットはさっさと立体起動装置を外して私に歩み寄る

断れない雰囲気を出しているモブリットに抵抗できる訳もなく私はそのまま立体起動装置を受け取った



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