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【進撃の巨人】月と青い鳥

第13章 意外と出来る子なんです




壁外調査の後処理の書類が少なくなった頃に 縫製係の準備が始動した

私がリヴァイ達の雰囲気を感じて調査兵団には長く居ないと思っていたから積極的には動いていなかった
でもリヴァイがエルヴィンの傍に居ると決めたから私も兵団の役に立つために頑張らないといけない






与えられている幹部棟の1階の個室は扉を開けると執務室があって扉の右奥は二口コンロの小さな台所がある

扉の手前側に応接セット奥に執務机があって左右の壁には備え付けの本棚がある

執務机の後ろにある扉の奥が寝室になっていた

執務室から大きな机と応接セットのテーブルを退かし作業台を2台と布地を裁断する台を置く
この台は経費節約で廃材を使って手先の器用な団員達の手作りだ
空っぽの本棚の右側は布地や道具を置いて 左側は依頼された制服を収納する事にした

足踏み式のミシンと裁縫道具や布地 糸 収納や整理する為の雑貨をモブリットと一緒に荷馬車で買い付けに行き私の縫製係の仕事がスタートした



訓練中に破れた服の修理も多かったけど 意外にも支給された制服が体に合わなくて 動きづらいと言う依頼の方がかなり多く

依頼を受けた団員の体のサイズや利き腕とかサイズの好みとかを記録した名簿も必要になり私の日常はかなり忙しくなった


団員達と話す事が多くなると 今まで感じていた壁のような物が無くなってきて 食堂に行って1人で食べていても 隣に座って話をしたりする団員も何人か出来た





「それでねナナバはジゼルの寝言が面白いって言うし…ジゼルはナナバの寝起きが悪すぎって言って笑うの」



部屋に来たリヴァイはソファーに座り紅茶を飲みながら本を読んでいる 私はリヴァイのシャツのボタンを縫い着けながら 昼休みに縫製室に遊びに来てくれた2人の話をリヴァイにしていた

ゆっくりとページを捲る紙の音と話を聞いてないようでちゃんと聞いているリヴァイの相槌のような「あぁ…」が心地よくて しゃべるのを止めた


「どうした?」


リヴァイは本から目を離して私を見た


「こんな風にリヴァイが横にいて他愛ない話をしながら裁縫をしてる事が幸せだなぁ…って思ったの」

「そうか…」



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