第11章 リヴァイの選択
朝からアドレナリンをダバダバと出していたから お腹が空いてて 昼食は あっ と言う間に食べ終わった
物足りなさを感じながら紅茶を飲むと 感情が顔に出やすい私に ハンジが 胸ポケットから紙に包まれたお菓子を出した
開くと鼈甲飴によく似た琥珀色の飴で私の口の中で甘く溶けた
ハンジがエルヴィンを連れて部屋に飛び込んできた理由はなんとなく察しがついている
私の世界…地球について色々聞きたいんだと思う
非常識なハンジの行動だけどファーランとイザベルを失った喪失感を少し和らげてくれたのも確かだった
突っ走ってしまうイザベル それをやれやれと呆れながら後ろに着いてくるファーラン… 2人の姿が重なり胸が温かくなるし でも少し苦しい 不思議な感覚だった
「大丈夫か?」
私の事をよく見ているリヴァイはすぐに私の痛みに気付いた
「うん…大丈夫 ハンジは知ってたんだよね 10年前に私がこの世界とは全く違う所から来た事を…」
「モブリットが話したか?」
「お留守番の間モブリットにこっちの世界の事を教えてもらってたの その時に私がうっかり元の世界の事を少し喋ってしまって…
知っている人以外には絶対に話てはいけないってモブリットが注意してくれたのその時にハンジも知ってるって教えてくれた…」
エルヴィンの目が少し怖くなった
「モブリットを怒らないで! 憲兵に聞かれたら危険思想だと思われるから気を付けなさいって 調査兵団の中でも油断してはダメって…」
モブリットは口が軽いって思われたのかもしれない でも あれはそうじゃなかった
「私はハンジもモブリットも信頼している… 彼がそう判断したのなら その選択は正しい 大丈夫だ怒ってはいない」
「よかった… ハンジも知らないふりをするの大変だったでしょ?」
弾丸のように走りだす好奇心の塊のハンジが…我慢してくれてたんだなって思うと少し申し訳ない気分になる
「そうだよ! 壁外調査が終わるまで黙っいろって 理由も教えてくれないくせにすっごく怖い顔で言うからさ…
その理由をまだ私は聞いてないからね!」
ハンジがエルヴィンを見て口を尖らせて言うとエルヴィンは「悪かったよ」苦笑いをした
「俺達を泳がせる為…だろ?エルヴィン」
「あぁ…そうだ」