第11章 リヴァイの選択
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リヴァイは正気を失いかけた私の顔を平手打ちをして戻してくれた
それから私の部屋に行きファーランとイザベルの最後がどうだったのか教えてくれた
その後は私が落ち着くのを待って兵舎に戻った
リヴァイは今頃5日ぶりのお風呂で体に付いた垢をゴシゴシと洗ってると思うと なんだか可笑しくて 私はこんな時でも笑えるんだと思った
私もお風呂に入り部屋着に着替えて紅茶を淹れる準備をする
テーブルの上にはリヴァイが私の為にファーランとイザベル最後に着ていた制服の胸にある兵団の紋章を破り持って帰ってくれていて それをいつも2人が座っていた位置に並べてリヴァイが来るのを待った
リヴァイの話しは多分まだ続きがある
私の気持ちを落ち着かせる時間をくれたのだと思った
リヴァイのリズムでノックが鳴る
ドアを開けると濡れた髪のままのリヴァイが制服と立体起動のベルトとブーツを持って部屋に入ってきた
良かった…朝まで一緒にいてくれる 私はホッとした
「座って 紅茶淹れるね」
「あぁ」
リヴァイはテーブルの上に置いてある紋章をチラリと見てからソファーに制服とベルトと置いて膝掛にブーツを引っ掻け ソファーに座りタオルで髪を拭いている
トレーに昨日買ったティーセットを乗せてテーブルの上に置いた
「リヴァイは何色のカップがいい?」
とりあえず聞いてはみたけど 多分リヴァイは金色か銀色を選ぶはず…そう予想してたらやっぱり金色のカップを選んだ
ソーサーを持ち上げてカップを見た後に縁を持つと「おっ」とした顔をする
「悪くねぇ…」
「でしょ 一目惚れだったんだ」
水色をファーランに緑色をイザベルにいつも2人が座る位置にカップを置いた
「2人は選べないからね瞳の色とお揃いにした 私は…ピンクかな」
リヴァイの隣に座り それぞれのカップに紅茶を注ぐとリヴァイはいつもの持ち方で紅茶を飲んだ
「紅茶もいつもと違うのか?」
「気付いた?それはね…昨日買ったの
モブリットが息抜きをしようって町に連れて行ってくれて ランチを食べて…今の食器は借り物だから 私達専用のティーセットが欲しくて…何軒も店を見て…
みんなが壁外調査で大変な思いをしてた時に…私は呑気に…町に出掛けて…浮かれていた……ごめんなさい…ごめん…」